議 会

2024.03.12

災害時の水問題

今日は予算特別委員会2日目。私は第3分科会で上下水道局担当でした。上下水道局の令和6年度予算に対し議員方がさまざまな角度から質問をされました。
委員会はYouTubeでリアル配信、数日後に録画もご覧いただけます。
能登の地震の支援に、京都市では元旦から消防局の職員の皆さんが先行して入られ、上下水道局は1月17日から現在まで延べ86名の職員さんたちが現地に入って、他の自治体の職員さん方とともに給水車の派遣、仮設給水槽の運搬、上下水道の復旧支援などに取り組まれています。
能登では6200戸が断水し、復旧作業で3600戸の断水が解消したものの全戸復旧は3月下旬になりそうなこと、そして下水管も破損し、トイレが使えない状況は今も続いているということで大変な状況をお聞きして改めて現地の皆さんのご苦労と復旧に取り組まれている自治体職員さんやボランティアの皆さんに感謝します。
今回は京都市で大規模な災害が発生し、上下水道管が破損した場合や浄水場や下水処理場がダメージを受けた場合についてなど、災害対策について質問される議員方が多かったです。
上下水道局からは、以下の答弁がありました。
今年度の予算では水道管の耐震化を最重要施策としていること。
市内3つの浄水場(蹴上、松ヶ崎、新山科)、そして3つの水環境保全センター(下水処理・鳥羽、伏見、石田)の耐震化を優先的に進めること。
現状でもどこか1箇所が被災しても他の施設で代替して水の供給、下水処理ができるよう対策していること。
琵琶湖からの水が止まっても全市民の2週間分くらいの水が浄水場に担保されていること。
公園などに設置する災害用マンホールトイレと公園の地下に埋めている仮設給水槽の増設。
普段意識していない当たり前と思っているライフライン。
それを公共の仕事としてしっかり守ってくださっている職員の皆さんの答弁をお聞きしつつ、私は下水処理について質問しました。
昨年視察に伺った鳥羽水環境保全センターでは毎月9000万円くらいの電気代がかかっているということだったので、小規模分散型の下水処理の可能性について伺いました。
小規模分散型の方が災害時のリスクが少ないのではないか?
またその方が環境負荷も少なくなるのではないか?
という視点で、ポートランドのNORMなど、町中に小規模の下水処理タンクを備え汚水の一時処理をする方法も交えてお聞きしました。
大規模化することで複数の下水処理施設があった頃よりも電力消費は年間100万KWh、金額にして2500万円ほど削減できているのだそうです。
また下水汚泥を固形燃料化し、火力発電所でそれを活用していることでco2を年間8000t削減になっているそうです。
今後の可能性として、民間の小規模分散型水環境システムWOTA(能登被災地でもシャワーなどを提供されています)の事例についても触れながら、今後も環境負荷の少ないシステムの研究を要望しました。