議 会

2024.03.10

3月議会報告②令和6年度予算

3月11日から令和6年度予算案に対する局別質疑が始まります。
予算規模は、一般会計9514億円、特別会計6211億円、公営企業会計2522億円、総額1兆8247億円。
予算詳細についてはHPでもアップされています。
今年は市長選挙があったので3月予算は新市長の公約が一部盛り込まれた第一次予算となっており、5月には第二次予算案が出てきます。
明日から予算案について各部局と議員が質疑をします。
私は以下の委員会に入っています。
11日交通局、12日上下水道局、13日産業観光局。
担当部局以外にも気になる予算をピックアップ。

✴︎『「まちの匠・ぷらす」京町家・木造住宅耐震・防火改修支援事業』 3億92,00万円 
耐震改修予算はこの数年、凍結されてきたものです。
京都市では3万戸から5万戸、耐震改修の必要な住宅があり早急な対策が求められていました。

✴︎『京都駅新橋上駅舎・自由通路整備事業』8億42,60万円
京都駅の混雑緩和を目的に南北自由通路のJR改札口向かい側から嵯峨野線のホーム上に新たな駅舎を建設し現郵便局の建物とつなぐ通路も開設するとのことで、総工費195億円、内、28億円が京都市の負担となり今後毎年計上されていく予定となります。
関西予定は令和13年。
28億円をかけて8年後に完成するこの計画、本当に必要でしょうか?
私も何度か現地に行っていますが、日々界隈を利用されている方はじめ多くの市民議論が必要と思うのですが、すでに予算化されています。

✴︎『観光特急バス新設』 1139万円
京都駅から清水寺方面間の500急行バス。6月ごろからの運行を目指して予算化されました。公共交通における観光客と市民の棲み分け対策として長く法律の壁があったものを政府に働きかけて実現するものです。効果がどうなるか注目されます。

✴︎『全員制中学校給食の推進 』 5750万円
その実施方式について多くの市民からもご意見が出ている中学校給食。文教はぐくみ委員会でも議論が続いています。
センター方式導入を急がず、保護者・生徒・市民も交えた議論がまだまだ必要と思うのですが、センター方式をPFI手法で進めるためのアドバイザリー業務なる民間委託料などに5750までの予算がついています。

✴︎『教員の独自配置拡大等による持続可能な学校体制の構築』 3億6230万円
教員不足は100名規模という教育委員会の説明に驚きました。産休などの欠員補充にあたってくださる講師をあらかじめ各校に配置したり、これまで1学期のみだった「まなび支援員」さんを通年任用したり、メンタルヘルス対策としてカウンセラーの派遣業務などの予算。先生だけでなく市バスの運転手さんなど、多くの職場で人手不足が深刻になっています。

✴︎『高等学校段階における生成AIの活用』 200万円
昨年11月、国の「リーディングDXスクール事業」で生成AIパイロット校が全国で17校指定され、京都市では西京高校と美術工芸高校が指定されたそうです。予算で環境整備をし、授業でのAI活用が実践研究されるそう。国は「限定的な利用から始めることが適切」とも謳っており、パイロット校での知見の蓄積を進めるとのこと。これは賛否の分かれるところ。具体的にどのように授業に取り入れられるのか要検証です。

✴︎『小・中学校空調設備更新 』 4400万円
学校の空調について京都市では平成16年度以降、特に小学校ではPFI手法を導入して約2500室 の整備を行ったそうですが現在それらが老朽化しており、エアコン付け替えについては早急な対策が必要。現在は毎年数校ずつの更新となっています。
この予算は未設置の教室や体育館のエアコン設置を再びPFI導入によって進めるための調査費とのこと。
エアコン設置にPFI?
そのメリットは?
よくわからないのでヒアリングを予定しています。
10年に一度、全校付け替えを実施すると100億円規模の予算が必要で多くの電力も使う事業。
今後の校舎のZEB化も課題かと思います。

✴︎「世界に羽ばたく社会課題解決型スタートアップ創出プロジェクト 」 1100万円
産業観光局の予算には企業のスタートアップ支援や、関西万博に絡んだ予算案がいくつか出てきています。
どんな企業を支援しているのか(税金ですから)、市民目線のチェック機能が必要ではないだろうか?
個人事業主やフリーランスへの支援はあるだろうか?
多くのご意見が出るところかと思います。

写真は京都駅橋上駅舎案。