議 会

2023.12.21

鳥羽水環境保全センターに行ってきました

昨日は南区上鳥羽にある下水処理施設を見学させていただきました。
下水処理とは汚水雨水を地下に流して集め、汚物を取り除いてきれいにして川に放流したり、残った汚泥を減量、無害化して再利用すること。安心安全な暮らしのために不可欠な場所です。こちらは西日本で最大規模、約14万坪、ほぼ東京ディズニーランドぐらいある広大な敷地。迷子にならないよう、職員の皆さんが入口で出迎え、車で先導してくださいました。敷地内へ入ると、施設の壮大さや建造物のデザインの面白さに目を見張りました。ほぼ毎日垂れ流しているにもかかわらず、普段目にすることのない世界。
まず大きな貯水池の鉄製のスクリーンで大きなゴミを取り除き土砂を沈め→地下深くにある汚水をポンプで汲み上げ→さらに小さなゴミや泥を沈め→微生物の力で泥を沈めたり窒素やりんを除去し→汚泥を取り除く→取り出した汚泥は重力と機械で濃縮し→微生物の力でメタンガス化して再利用→残りは脱水焼却して焼却灰にして埋め立て処分、一部再利用となります。
工程は比較的シンプルで、想像より匂いもしないのは意外でしたが、どの設備もとにかく巨大で、使うエネルギーも大きい。1ヶ月の電気代は8000万円、多い時は1億2千万円にも上るとか。特にポンプは雨の日にはフル稼働しないと一気にマンホールが溢れるので、大変神経を使われるそうです。ちなみに停電のときは自家発電で汚水処理の機械を動かし、汚泥のほうはストップされるそう。
今後の課題は、施設の老朽化と電気代の高騰、団塊世代の退職に伴う技術力の継承とのこと。太陽光発電や汚泥を再利用した再生エネルギーを利用するなど多大な努力をされているものの、京都市で暮らす人の下水の大半が集まり、気候変動に伴う集中豪雨もそれに加わる中で、日々の職員さんたちの緊張感や労力は大変なものと想像します。
「飲んで出すだけやのにな」と敦子さんがぽつり呟く。笑ったけど確かに大量の汚水を自然に戻すのは簡単ではないことを目の当たりにして、いよいよ自分たちが出したものをどうするかにフォーカスする時がきているなと感じました。
大変お忙しい中、お時間を割いて丁寧にご案内くださいました職員の皆様、本当にありがとうございました。(竹)