議 会

2023.09.09

健康診断での着衣の実態調査結果

公立学校での健康診断の際、ブラジャーやキャミソール、体操服などを着たままの健診が京都市では難しく、紐付きのタオルで前を隠す方法を取っていることについて、何人かの市民の方からご相談をいただいた件。
京都市会事務局の調査課さんに他の政令指定都市の実態調査をお願いしていました。
その結果が出てきました。
各市ごとに様々です。
簡略にまとめると以下のようになります。

回答は全て各市の教育委員会からのものです。

●何らかの着衣を認めている市。
<札幌市>
学校医協議会としては着脱衣について統一すべきでない。学校及び学校医の考えによって実施方法は異なるが、着衣のままの検診を許容することはあり得る。
<千葉市>
体操服の着用は許容している。ブラジャー、キャミソール等の着用に関していは学校ごとに学校医と相談して判断。脊椎の異常発見のため、体操服をまくって背中全体を見る。その際、補助教員をつけプライバシーに十分配慮する。
<川崎市>
診察や検査に支障のない範囲でブラジャーを着用することはあり得る。
<相模原市>
脱衣を基本としているが学校医と調整し、診察や検査に支障のない範囲で着衣の検診を許容している。
<浜松市>
着衣・脱衣は学校医の指示を仰ぐよう学校に指示を出している。正確な調査はしていないが、脱衣を伴わずに検診を実施している学校の方が多いと思われる。
<神戸市>
体操服、キャミソール(ランニングやタンクトップも)を着用したままでの検診も可。ブラジャー(スポーツブラも)は取っておくこと。心音、峡谷健診の際は瀬児童生徒が自分で裾を上げる。必要に応じて教員の補助を要請。
<岡山市>
医師会との協議により、ブラジャーを脱いだ状態で体操服などを着用することを可としている。ただし、ブラジャー着用に関しては各学校で学校医と協議の上決定することとしている。
健診医師は検診会場に入る際は基本、携帯電話やボールペンなどを置いて入る。
<北九州市>
学校側は学校医と相談し、下記、いずれかの方法で検診。
①体操服、Tシャツ、タンクトップ、キャミソールのいずれか1枚を着用可。ブラジャーは取っておく。必要に応じて着衣の裾を上げる。
②薄手の肌着(Tシャツ、タンクトップ、キャミソール)を着用し、着衣の上から聴診器をあてる。
③ブラジャーのみ(スポーツブラは不可)つけて、そのまま検診。
<福岡市>
着衣について、児童生徒から申し出があれば、一律に許容する。

着衣を認めるとは書いていないが、「児童生徒から申し出があれば理由を確認の上、許容することがある」という市。
<さいたま市、名古屋市、堺市、新潟市、静岡市、広島市>

その他
<仙台市>
着衣を自由とはしていないが、各校で学校の実情と児童生徒の発達段階に応じて、学校医と相談の上(検診を)実施。
<大阪市>
本人及び保護者の意思を尊重した上で、学校と学校医で相談して判断する。
<熊本市>
学校医に一任している。

横浜市は京都市の方からの調査書依頼が遅れたためおってお返事いただきます。
京都市は、着衣を認めるとは書いていないが、「児童生徒から申し出があれば理由を確認の上、許容することがある」という市に入るとのこと。
結果、着衣のままの健診は十分可能だということではないか?
聴診の都合や背骨の湾曲を見るため、虐待の痕跡がないかを見るためということだったけれど根拠が揺らいでいないか。
根拠がないのに脱衣を半ば強制するのはおかしい。
再び京都市教育委員会と対話を続けたい。