草の根プロジェクト
2024.09.27
大阪湾フェニックス神戸沖埋立処分場の見学
草の根プロジェクトでは、9月18日に大阪湾を埋立てた廃棄物の最終処分場である大阪湾広域臨海環境整備センター「フェニックス」を見学しました。
「フェニックス」は、近畿圏の自治体と港湾管理者が出資する事業で、近畿2府4県から排出されるゴミの最終処分場であり、最終的には埋め立てた土地を港湾として機能させることを目的にしています。「フェニックス」には、尼崎沖埋立処分場、泉大津沖埋立処分場、神戸沖埋立処分場、大阪沖埋立処分場の4箇所の埋立地があり、今回は神戸沖埋立処分場を見学しました。なお、京都市のゴミを受け入れているのは尼崎沖埋立処分場になります。
阪神電車「大石」駅で下車し、徒歩で15分ほど、酒造りで有名な灘の海べりに神戸沖埋立処分場の搬入基地があります。私たちはこの基地にある事務所で20分ほどのレクチャーを受け、船で埋立地に向かいました。見学は申し込み制で、私たち以外にも10名ほどの参加者がいました。
「フェニックス」が受け入れる廃棄物は、各自治体で処理しても残ってしまう焼却灰や粉砕したがれき、汚泥などです。それらの廃棄物は各自治体から基地に搬入され、そこから船で沖に作られた埋立地へ運ばれます。廃棄物を乗せた船は1週間に1回出るそうです。
見学者用の船は小さめの観光船で、埋立地の桟橋に20分ほどで到着しました。桟橋はほとんど日陰がなく、暑さに気を使ってか早足で進む職員の説明を受けながら進みました。桟橋の廃棄物を受け入れるための重機は近くで見学できましたが、現在埋め立て中のエリアは遠くからしか見ることができませんでした。廃棄物の受け入れ作業は午前中に終わっているそうで、埋め立て中エリアに重機が何台か止まっているのが見えました。運んだ焼却灰の上からは土をのせるのだそうです。神戸沖埋立地は面積が88haで、現在は受け入れ容量の86%が埋まっていて、2030年代後半まで使用できるそうです。満杯になった後は同じ湾にさらに埋立地を広げる計画で、用地の調査は終わっているそうです。
桟橋の次は、埋立地内にある排水処理施設も見学しました。ここでは廃棄物からで出る汚水や埋立地へ降った雨水を集め、何回も中和や濾過をするという説明を受けました。処理後、中性になった水を海に流すそうです。
基地でのレクチャーと質疑応答、埋立地の見学、船の往復とで全体で2時間ほどの見学会でした。真夏は避けているため久しぶりの見学会開催ということでしたが、当日は9月後半にもかかわらず35度を超える猛暑日でした。特に日陰のない埋立地での見学会は体力を消耗するものでした。この暑さの中でも、埋立地では毎日40名ほどの職員の方が作業にあたっておられるとのことでした。大変なお仕事に頭が下がる思いでした。
今回、現場を見て説明を聞くことで、廃棄物を様々な技術を駆使して処理をし、環境にも配慮していることは理解できましたし、ゴミの排出量は減少傾向にあることも分かりました。しかし、埋立地を囲む遮水壁はいつかは劣化するでしょし、現在の埋立地が満杯になった後の計画も進んでいるとはいえ、長い目で見て海を埋め立てる方法が正解なのかは分かりません。ゴミをできるだけ出さない社会をどう作ることができるか考え続けないといけないと改めて思いました。(久)
草の根プロジェクトでは、9月18日に大阪湾を埋立てた廃棄物の最終処分場である大阪湾広域臨海環境整備センター「フェニックス」を見学しました。
「フェニックス」は、近畿圏の自治体と港湾管理者が出資する事業で、近畿2府4県から排出されるゴミの最終処分場であり、最終的には埋め立てた土地を港湾として機能させることを目的にしています。「フェニックス」には、尼崎沖埋立処分場、泉大津沖埋立処分場、神戸沖埋立処分場、大阪沖埋立処分場の4箇所の埋立地があり、今回は神戸沖埋立処分場を見学しました。なお、京都市のゴミを受け入れているのは尼崎沖埋立処分場になります。
阪神電車「大石」駅で下車し、徒歩で15分ほど、酒造りで有名な灘の海べりに神戸沖埋立処分場の搬入基地があります。私たちはこの基地にある事務所で20分ほどのレクチャーを受け、船で埋立地に向かいました。見学は申し込み制で、私たち以外にも10名ほどの参加者がいました。
「フェニックス」が受け入れる廃棄物は、各自治体で処理しても残ってしまう焼却灰や粉砕したがれき、汚泥などです。それらの廃棄物は各自治体から基地に搬入され、そこから船で沖に作られた埋立地へ運ばれます。廃棄物を乗せた船は1週間に1回出るそうです。
見学者用の船は小さめの観光船で、埋立地の桟橋に20分ほどで到着しました。桟橋はほとんど日陰がなく、暑さに気を使ってか早足で進む職員の説明を受けながら進みました。桟橋の廃棄物を受け入れるための重機は近くで見学できましたが、現在埋め立て中のエリアは遠くからしか見ることができませんでした。廃棄物の受け入れ作業は午前中に終わっているそうで、埋め立て中エリアに重機が何台か止まっているのが見えました。運んだ焼却灰の上からは土をのせるのだそうです。神戸沖埋立地は面積が88haで、現在は受け入れ容量の86%が埋まっていて、2030年代後半まで使用できるそうです。満杯になった後は同じ湾にさらに埋立地を広げる計画で、用地の調査は終わっているそうです。
桟橋の次は、埋立地内にある排水処理施設も見学しました。ここでは廃棄物からで出る汚水や埋立地へ降った雨水を集め、何回も中和や濾過をするという説明を受けました。処理後、中性になった水を海に流すそうです。
基地でのレクチャーと質疑応答、埋立地の見学、船の往復とで全体で2時間ほどの見学会でした。真夏は避けているため久しぶりの見学会開催ということでしたが、当日は9月後半にもかかわらず35度を超える猛暑日でした。特に日陰のない埋立地での見学会は体力を消耗するものでした。この暑さの中でも、埋立地では毎日40名ほどの職員の方が作業にあたっておられるとのことでした。大変なお仕事に頭が下がる思いでした。
今回、現場を見て説明を聞くことで、廃棄物を様々な技術を駆使して処理をし、環境にも配慮していることは理解できましたし、ゴミの排出量は減少傾向にあることも分かりました。しかし、埋立地を囲む遮水壁はいつかは劣化するでしょし、現在の埋立地が満杯になった後の計画も進んでいるとはいえ、長い目で見て海を埋め立てる方法が正解なのかは分かりません。ゴミをできるだけ出さない社会をどう作ることができるか考え続けないといけないと改めて思いました。(久)