2022-10-17
草の根タウンミーティング1回目
先日の草の根タウンミーティングの1回目は、
「身近で深刻な環境汚染 「香害」・シックハウス症候群」と題し、
当事者のお二方にお話を伺いました。
定員いっぱいご参加くださった方々もご自身やご家族が当事者だという方が多く、
改めてこの問題の深刻さを教えていただく機会になりました。
化学物質過敏症やシックハウス症候群という言葉で、
それらの症状を過敏な人たちの特殊な症状であるかのように捉えてしまいがちですが、
今、この化学物質過敏症に苦しむ人は増え続けています。
シックハウス症候群については最近聞かれなくなりましたがなくなったわけではないのだそうです。
ホルムアルデヒトは規制されたけれど、その類似品が使用され
そちらは全く規制がなされていないというような化学物質の「置き換え」が多く見られる中、
それらが建材に使われた大学校舎の授業に出ることもままならないような状況に
陥っている先生や学生さんたちの聞き取りを拝見しました。
そちらは全く規制がなされていないというような化学物質の「置き換え」が多く見られる中、
それらが建材に使われた大学校舎の授業に出ることもままならないような状況に
陥っている先生や学生さんたちの聞き取りを拝見しました。
授業料を納めているのに環境汚染のせいで授業に出られない、、、
少なくない方々が現実にそんな状況にあることを知りました。
学校、病院や介護施設などの公共施設での発症、またどこよりも
安心できるはずの自宅で発症してしまう方もいらっしゃる。
安心できるはずの自宅で発症してしまう方もいらっしゃる。
病院に行っても「更年期障害ではないか」「気のせいではないか」、
そんな風に言われ自分一人の問題として孤立している方が多くいらっしゃるということでした。
「香害」という言葉の元となっている「心地よい香り」を宣伝し流通している
柔軟剤や合成洗剤、シャンプー、制汗スプレーや除菌スプレー、
そして無香・微香性を謳っているものや、無添加・天然成分を謳っているものの
幾つかの商品も、使われている成分(石油由来の人工化学物質)が
そして無香・微香性を謳っているものや、無添加・天然成分を謳っているものの
幾つかの商品も、使われている成分(石油由来の人工化学物質)が
呼吸器や内臓、脳や血管に侵入し、化学物質過敏症に限らず、
様々な病気の原因になることもわかってきています。
つまり「香り」が付いていてもいなくても環境汚染や健康被害につながる。
「私は除菌スプレーも柔軟剤も使っていないし無添加の洗剤を使っているから大丈夫」
と思っていても、それが落とし穴になるのだそうです。
と思っていても、それが落とし穴になるのだそうです。
「香害」という言葉が落とし穴になっていると同時に、
香りを長持ちさせるために使われているマイクロプラスティックカプセルは、
香りを長持ちさせるために使われているマイクロプラスティックカプセルは、
例えば1回の洗濯で使われる洗剤に1億個という恐ろしい数が含まれていて、
これが使われ始めてから被害が拡大していることもまた確かなのだそうです。
マイクロプラスティックは都市部を汚染し、やがて海に流れ着き
海産物を汚染、それらを食べる我々を汚染しています。
私たちは野菜に使われる農薬汚染については認知しているかと思いますが、
家庭生活の中で、自分たち自身が人工化学物質を大量に撒き散らしており、
自身の身体はもとより、食物・住環境等空気・水・土を汚染し続けているのです。
なぜそんなことになるのでしょう。
企業(花王、P&Gジャパン、ライオン)に対し、日本消費者連盟や、
各社の株主の方が質問されている資料を拝見しましたが、
各社の株主の方が質問されている資料を拝見しましたが、
各社の回答はどれも判で押したように同一で、
「香害問題は認識している」としつつ、「国際機関の安全基準に則っています」
「香りについては市場ニーズに対応した結果」というもの。
「市場ニーズ」という言葉は、空気や水や土、私たち自身の身体を蝕む
深刻な環境汚染を私たち自身が望んで巻き起こしているかのような響きがあります。
本当にそうでしょうか。
企業によるテレビコマーシャルをはじめとした
広告宣伝の結果が「市場ニーズ」になっているのではないでしょうか。
化学物質過敏症は誰もがある日突然、深刻な症状が出る
可能性があり、一度起きると日常生活が大幅に制限されます。
可能性があり、一度起きると日常生活が大幅に制限されます。
人工化学物質だけでなく、金木犀の香りをはじめ、
自然界の天然の香りにも反応してしまうこともあるそうです。
自然界の天然の香りにも反応してしまうこともあるそうです。
これは個人の問題ではなくて社会の問題である、
社会的な大きな公害問題である、私自身がお話を伺って認識が変わりました。
社会的な大きな公害問題である、私自身がお話を伺って認識が変わりました。
気付いた後にどうアクションしていくのか。
問題の根本にあたる企業に対しては根気よい働きかけが必要だし、
国や自治体への法規制の働きかが必要。
国や自治体への法規制の働きかが必要。
同時に、私たち消費者には購買者としてのパワーがあり、
環境汚染を引き起こすような商品は買わないという意思表示ができるはずです。
環境汚染を引き起こすような商品は買わないという意思表示ができるはずです。
声高に声を上げることが大切だけれど、「買わない」という選択はひっそりと今日からでもできる。
そして、人が集まる場所では相応の配慮が必要とされます。
個人で出来ることをやりつつ、そもそもやっぱり大量に売っている側の責任だということを忘れずにいたい。
憲法第十三条「すべて国民は、個人として尊重される。
生命、自由及び幸福追求に対する国民の権利については、公共の福祉に反しない限り、
立法その他の国政の上で、最大の尊重を必要とする。」
<お話ししてくださった方>
◯大隈慶(おおくま けい)さん
有機農業従事・書店経営。
2年前の秋頃から、職場で他の人の洗剤臭を浴びると謎の体調不良が起きるようになり、
2年前の秋頃から、職場で他の人の洗剤臭を浴びると謎の体調不良が起きるようになり、
急激に悪化。その頃参加した学習会で化学物質過敏症と判明する。
当事者グループ「香害をなくそうKYOTO」発起人・世話人。
◯山森 亮(やまもり とおる)さん
職場の改装でシックハウス症候群および化学物質過敏症を発症。
その後、職場の新築で重症化。最近、発症者仲間と、発症者どうしでの
聞き取りプロジェクトを、そろそろっと始めたところです。
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